作品データ
作品名:おざなりダンジョン
作者:こやま基夫
連載雑誌:月刊コミックNORA
連載期間:1987年~1996年
コミックス:全17巻 新装版10巻
あらすじ
まだ大陸がゴンドワナと呼ばれた遥か昔、地上にはマナと呼ばれる力が溢れ、ギ ルドが世界を管理し、冒険者が秘境やダンジョンを冒険していた。 そんな世界を傍若無人に旅するモカ、ブルマン、キリマンの旅の行く末とは?
感想
今は廃刊になった「NORA」で連載されていた人気漫画です。懐かしいw
物語は、剣と魔法と科学がいりっ混じった巨大な大陸ゴンドワナを舞台に、3人の冒険者が旅をするという形で展開されていきます。
主人公のモカは、バーバリアンの女性で、3人PTの中で剣士の位置にいるキャラです。
その剣の腕は男顔負け!そして性格は楽天家で喧嘩と食べる事が大好きだと言うヒロインにはなれないタイプの関西弁女性キャラですw
でも粗野で野蛮だけかと言うと、そうでもなく、戦争や自分が食べる以外の殺生は極端にきらいます。
そして仲間思いです。
彼女は伝説の狂戦士とかかわりを持ってるのですが、それは作品を読んで確かめて下さい。
ブルマンはPTでは盗賊に位置するキャラで、種族は獣人です。
二頭身の猫の姿の男で、いつもモカの気まぐれと喧嘩っ早さに泣かされていますw
知識や技術力、盗賊の腕は超一級品で、伝説の盗賊を唸らせるほどの実力者ですが、性格が小心者で謙虚なので、あまり凄い奴にみられませんw
キリマンはカンガルー姿の魔術師キャラなんですが、作品中しゃべる事はありません。
ではどうやって意思疎通をするのかと言うと、手持ちの板に文字を書いて行っています。その板が何処にあったのかは誰にもわかりませんがw
彼の名前は、彼がしゃべらないので、モカが適当につけた名前です。いつもよく分からない行動をし、何を考えているのか分からないのですが、魔術の腕はこれまた一級品です。しかし、滅多に魔法を使う事がなく、たまに凄い事をしても普段が普段だけに全く凄いと思われる事がないキャラです。
実はしゃべらないのは理由があるのですが、それはこのマンガの続き?「なおざりダンジョン」を読んでください。
この三人が冒険する世界には、ギルドと言う機関があり、このギルドが国家間に傭兵を送ったり、科学技術や魔法技術を提供したりしています。
ギルドが実質上のゴンドワナ大陸の支配国ではありますが、人間圏、獣人圏、リザードマン圏とギルドの支配外にある国も多い為、争いが耐えない世界になってます。
このギルドとは別に、魔術師の中では伝説となっているマジック・アカデミーと言う存在があります。
これは肉体を捨てアストラル体となった者達が、真理を追究するための機関。
現世に対しては干渉を滅多にしない組織です。
このマジック・アカデミーこそゴンドワナ最大の力を持つ機関です。 アストラルは任意にその形状を変えたり、地上の人々では行使できないような魔法を駆使できたり、高度な科学技術を持っていたりと、反則的な力を持っています。
そして、このアストラル達は、ごく限られた人間にしかなれない特別な存在でもあります。
そんな世界の中、ある時マジック・アカデミーが、地上のあまりの荒廃ぶりを懸念して、地上を滅ぼす事を決定したのですが、ある者の提案により、地上に生きる者達の生活を直に見て滅ぼすかどうかを新たに決める事になりました。
そうしてアストラルの一人エスプリが、モカの剣に変化し一緒に冒険する事になります。
エスプリは、モカの傍若無人さにあきれつつも、真っ直ぐ生き生きと生きるモカに影響されていきます。
モカはこのエスプリの事を知らされていないですが、なんとなく分かっているようです。
この関係もちょっと面白いですねw
そしてこのエスプリのライバルにして敵のロゴスですが、地上に対しては、基本無干渉のマジック・アカデミーのアストラルにも関わらず、事あるごとに地上に干渉し、破滅をもたらそうとする存在です。
何故、彼が破滅を望むのかは、アストラルとなる前の経緯が関係しているのですが、これはこの作品の最後に関わるのでここでは話しません。
他にも、剣の達人でギルドのソードバスターの称号を持つで変人キートンや、ギルドの長で、モカとも関係があるヨナ、その娘エルザや、モカの事を好きになった物好き弱虫(モカ談)カイン、「白銀の鷹」の異名を持つファルコなど魅力在るキャラ達がおりなす冒険活劇を是非読んでください!
古い歴史あるマンガですが、ギャグの中にシリアスで深いテーマのあるファンタジーマンガです! この作品の続きに「なりゆきダンジョン」「おざなりダンジョン」「なおざりダンジョン」「おざなりダンジョンTACTICS」もあり、諸事情(掲載誌廃刊など)によって中々完結しなかった作品でありましたが、「おざなりダンジョンTACTICS」にて2013年に完結した歴史の長いマンガでもあります。
更には「おざなりダンジョン クラウドパンゲア」と言うクラウドファンディング企画にて1巻が配信されています。
改めて考えるとまだ展開しているなんてすごい作品ですね。
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