本データ
作品名
風光る
巻数:コミック44巻(2020年7月)
作家:渡辺多恵子
掲載雑誌:別冊少女コミック→月刊フラワーズ
掲載年月日1997年~
あらすじ
時は幕末。
太平だった日々は過ぎ去り、外国からの圧力や攘夷志士達の幕府への 反乱と血なまぐさい様相と化した日本。
そんな中、幕府の治安維持を目的とした組織「新選組」の入隊試験に清(セイ)が現われた。
聞くと、父と兄を長州志士に殺され、仇討の為に入隊したいとの事だった。その熱意と元気のよさから入隊を許され沖田総司率いる一番隊に配属される清。
だが、一つおおきな問題があった。
清は男ではなく女なのである…… そして、ふとしたきっかけで沖田にその秘密がバレてしまったのだ。清は、はたして仇を討てるのだろうか。
感想
新選組の話です。
少女マンガにありがちな、なんちゃってとかではなく、本気の新選組マンガを書くぞ!との作者の意気込みのもと書かれています。 が、オリジナル要素として父親と兄の仇を討つ為、清(セイ)は男と偽って新選組に入隊する所からはじまります。そして沖田の隊に配属され、任務をこなして行くうちに女だとバレて!もう冷や冷やですね。
この後の二人の関係の進展も興味あるところですが、やっぱりその他の新撰組隊員達も、とても面白く魅力的です。
特に斉藤一は楽しいです。
マンガの中で斎藤は清の死んだ兄に似ていると言う設定になってます。なので清は斎藤になつくのですが、清が抱きついてきたり、ふとしたしぐさにドギマギし、その都度、斎藤は清に惚れているのではないかと悶々としていますwその様は非常にコミカルです。(当時では衆道と言って、そういうのが普通に認知されていたそうです。衆道とは男色の事です。これでアレ?と思った方も納得いただけるかな?)
しかしそんなお気楽な雰囲気で進んでいくと思われている方には注意!
この話は幕末の非常に混乱した時代の物語です。そして作者もあくまで史実に出来るだけ忠実に書いていこうとしていますので、新撰組隊員達は人も切りますし切られもします。
外国からの新しい波に飲み込まれないよう、自分が信じた道で自分の国を守ろうとする漢達の話です。そこら辺を考慮に入れてお読みください。
実際に史実に基づいて書かれているので、歴史に興味がある方にもいいかもしれません。
後、風光るはCDドラマにもなってますが、この声をあてているのは今は解散した劇団キャラメルボックスの役者が多く参加されています。そちらの方も是非聞いてみてください。
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